力学の話題からは少し外れますが、私が個人的に興味を惹かれた事柄なので少し紹介しますね(笑)。
初めに、馴染み深い問題をひとつ挙げてみます
ただし、どの目も同じ確率で出るものとする。
サイコロの目は1から6まであります。そのうち3の目、すなわち6つのうち1つの目が出る事象なので、求める確率は\(\Large\frac{1}{6}\)です。
これまで何気なく解いていたかと思いますが、サイコロの目って一番小さいものが1で、そこから2、3、・・・・・と増えていきますよね。
このような状態を「離散的」といいます。
要はとびとびの値をとるということです。
逆に、水銀を使った温度計やアナログ時計は、数値が滑らかに変化しますよね。
このような状態を「連続的」といいます。
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実は確率の求め方は、状態が「離散的」か「連続的」かで違ってきます。
なぜ連続的な状況下では、冒頭で示したサイコロの出目のような方法で求められないのでしょう?
それは、連続的な状態は取り得る事象の数が無限にあるからです。
例えば1から1.1の間だけ見ても、
1.01
1.00005
1.0000000032
1.000000000007
・・・・・
というように、挙げたらキリがありません。
このため、連続的な状態において例えば「1.01」という数が出る確率を求めようとしても、
\(\Large\frac{1}{事象の総数}=\frac{1}{∞}=\)\(\large0\)
となってしまいます。
(\(\frac{1}{∞}\)が0となる性質は、高校数学の「極限」で扱います)
なので連続的な状態では、ある決まった値となる確率は求めません(求められません)。
このような状態では、「値が1.01から1.02までの間を取る確率はどのくらいか?」という風に、ある区間内に存在する確率を求めます。
このような確率は積分を使って求めることができます。
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これまで確率といえば、サイコロの例のような求め方をイメージしていた人がほとんどかと思います。
「連続的」と聞いてもピンと来ないかもしれませんが、このような状態における確率は、現状のデータから未来を予測する手段として頻繁に用いられています。
この辺りの話は統計学の分野なので、興味が湧いたら是非専門書にも目を通してみてください!