物理に限った話ではありませんが、自学自習するとなると参考書や問題集は欠かせません。
ただ、書店に行ってもたくさん種類があって、何を手に入れたらいいか迷うこともありますよね。
今回は、このような参考書類を選ぶにあたり、一番意識して欲しいことをお伝えします。
自分のレベルを把握する
見出しの通り、個人的に大切だと思うのは、今の自分のレベルに合った参考書を選ぶことです。
「そんなの当たり前じゃん!」と思うかもしれませんが、忙しい高校生活の中では、ついつい「友達が使っているから」「著者が有名だから」といった理由で選んでしまいがちです。
実際私も、高校時代はそのような基準で選んでしまったこともありました。
ですが、このようにして選んだ参考書は、高確率で「初期離脱」が起こります。
参考書の目次や、著者による「まえ書き」を読んでいる時はモチベーションが高いが、最終的に数ページやっただけで放置してしまうこと。
(注)造語です
初期離脱しないためには、一度立ち止まって考え、自分が物理をどの程度理解しているかを把握しておくことが大切です。
とはいえ何日もかける必要はなく、少し考えて「大体このあたりかな」というのが分かれば良いです。
例えば、下記のような感じですね。
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●教科書読んでもいまいちピンとこない、苦手。易しめの参考書を使って基礎からやりたい
●基本は把握してるので、少しずつ問題を解いていきたい
●どちらかといえば得意科目。ガンガン問題を解いて更なるレベルアップを図りたい
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自分のレベルが大体分かったら、巷にある参考書や問題集を吟味していきます。
おすすめの参考書については既に色んな方々が紹介しているので今さらって感じですが、ひとまずレベルごとの目安として挙げてみたいと思います。
苦手だと思う場合
物理に苦手意識をもっている場合は、とにかく読みやすさ重視で選びます。
センター試験(2021年以降は大学入試共通テスト)の対策本ですが、そもそもセンター試験自体が基礎的な内容を問うものなので、無理のないレベルに仕上がっています。
また、苦手科目を克服するには、図や絵が大量に使われていることも大切です。
「漫画でわかる○○」という類の本はその一例ですね。
タイトル通り中身はほぼ漫画なので、活字が苦手な人も物理現象をイメージしやすいと思います。
ただし、これだけでは実際の試験対策としては厳しいので、あくまでイメージをつかむという目的で数日程度で読み終えてください。
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教科書を読んでもなかなか理解できないのであれば、上記のような読み物感覚で進めていけるものから取り掛かると良いでしょう。
基礎は固まったor問題をやりたい場合
各項目が一通り理解できるレベルであれば、ある程度問題が含まれているものに手を付けると良いでしょう。
ただし、いきなりハイレベルな問題に取り掛かると、理解するまで時間がかかり挫折の原因になるので、まずは基礎レベルのものを中心に行ってください。
上記二冊とも、簡単過ぎず難し過ぎず、丁度良い分量になっています。
なお、レベル別問題集は「1」もありますが、これは中学~高校物理の導入レベルなので、人によっては物足りないのでは?と感じました。
得意or更に力をつけたい場合
どちらかといえば物理は得点源!という場合は、どんどん問題に触れて力を定着させていきましょう。
これらは共に良問揃いで、解法も多くのパターンが載っています。
併せて過去問もやり切れば、実際の入試はかなり自信をもって臨めると思います。
ただボリュームがあるため、敢えて注意点を挙げるとすれば、英語や数学など他の科目の到達度に応じて取り組む問題を絞ることでしょうか。
もし苦手な科目があれば、物理を更に伸ばすより苦手な科目を克服した方が良いケースもあるからです。
問題集は繰り返しやる
最後になりますが、これらの問題集は一度やっただけで終わりにしないようにしてください。
というのも、人間の記憶というのは余程強烈な出来事ではない限り、一度経験しただけでは残りにくいからです。
実力をつけるためには「何度も繰り返しやる」これは是非とも頭の隅に入れておいてください。
では、皆さんのご検討をお祈りします。