圧力・浮力

圧力は「深さ」がポイント

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密度とは、その物体の単位体積あたりの質量(kg)をいいます。

「単位体積あたり」とは「1\(m^3\)あたり」のことなので、密度の単位は[kg/\(m^3\)]です。

言い換えれば、物体1\(m^3\)の質量が何kgか?ということを表しています。

例えば、ある物体Aと物体Bがあり、物体Aの方が1\(m^3\)あたりの質量が大きい場合、「物体Aの方が物体Bよりも密度が大きい」ことになります。

ちなみに、水の密度は1000[kg/\(m^3\)]です。

1\(m^3\)あたりの質量は何と1000[kg](軽自動車とほぼ同じ)です。結構重いんですね。

なお、物理では密度の量記号として\(ρ\)(ロー)を使うことが多いので、覚えておいて下さい。

水の底面の圧力は?

ここで、図のような体積が1㎥の水の底面にかかる圧力を考えてみましょう。

圧力を求める式として、下記の公式があったのを覚えているでしょうか?

圧力[Pa]=面を垂直に押す力[N]÷力が働く部分の面積[\(m^2\)]

前述したように1\(m^2\)の水の質量は1000[kg]なので、底面にはたらく力は、重力加速度を\(g\)とすると1000×\(g\)となります。

一方、力が働く部分、すなわち底面の面積は、1[m]×1[m]=1[\(m^2\)]です。

よって、求める圧力は、

(1000×\(g\))÷1=1000×\(g\)

となります。

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では、同じ1㎥でも下図のような場合はどうでしょう?

底面にはたらく力は先程と同じで1000×\(g\)[N]ですが、底面の面積は、0.5[m]×1[m]=0.5[\(m^2\)]となります。

よって、求める圧力は、

(1000×\(g\))÷0.5==2000×\(g\)

です。

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さらに、次のような場合はどうでしょう?

底面にはたらく力はこれまでと変わらず1000×\(g\)[N]ですが、底面の面積は、0.2[m]×1[m]=0.2[\(m^2\)]となります。

よって、求める圧力は、

(1000×\(g\))÷0.2==5000×\(g\)

です。

以上をまとめると、次のようになります。

深さ1[m]の底面の圧力・・・1000×\(g\)
深さ2[m]の底面の圧力・・・2000×\(g\)(=2×1000×\(g\))
深さ5[m]の底面の圧力・・・5000×\(g\)(=5×1000×\(g\))

この結果から、深さが元の2倍になると圧力も2倍となり、さらに元の5倍になると圧力も5倍となることがわかります。

圧力は、深さによって変わってくるのです。

一般的な表し方

重力加速度を\(g\)、流体(液体及び気体のこと。ここでは水)の密度を\(ρ\)とすると、水面からの深さ\(h\)[m]の地点の圧力\(P\)[Pa]は、下記の式で表すことができます。

\(P\)=\(hρg\)

前に求めた深さ2[m]の底面の圧力(2×1000×\(g\))の場合、\(h\)=2、\(ρ\)=1000ということです。

注意すべきは、1000の部分は水の質量ではなく、水の密度という点です。

質量じゃないの?と思ったかもしれませんが、これは水の密度が1000[kg/㎥]なので質量も1000[kg]となり、たまたま同じ数値になっただけです。

間違えやすいので注意してください。

なお、圧力の式は順序を入れ替えて\(ρhg\)としている参考書が結構あります。

容器に入った水の場合

これまでの例では単に水のかたまりを扱いましたが、基本的に色々な問題では容器に入った水を扱うことが多く、容器の上面は、大抵空気にさらされています。

この場合は、空気の圧力(大気圧)も考える必要があり、圧力の式は、\(P\)=\(Po\)+\(hρg\)となります。







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